今回は、冷蔵庫や洗濯機、タンスやソファーなど、一人では運ぶのが難しい粗大ごみの処分方法について考えてみたいと思います。どのようなご家庭でも同じですが、引っ越しや買い替えで出てくる大型家具などの粗大ごみの処分には困ってしまうものです。特に、一人暮らしや高齢者の方などであれば、自治体回収などで安く処分しようと、無理して一人で運ぼうとした場合、誤って転倒して大怪我をしてしまう…なんてことも考えられます。そうはいっても、自治体回収に合わせて、粗大ごみを運んでくれる人を探すのも難しいですし、いつまでも処分できない粗大ごみが家の中を占領してしまっている方も多いのではないでしょうか？
それでは、こういった一人では運ぶことも難しい粗大ごみに関して、時間や手間をかけずに処分するにはどういった方法が考えられるのでしょうか？この記事では、誰もが困ってしまう、大型家具の処分方法についてご紹介します。
粗大ごみの基本とその捨て方について
それではまず、皆さんがおさえておきたい『粗大ごみ』の基礎知識と、代表的な捨て方について簡単にご紹介しておきましょう。大きなゴミは総じて粗大ごみと呼ばれると考えている方もいますが、自治体ごとに粗大ごみの基準が設けられているのです。
■ 粗大ごみは「一辺30cm以上」のもの
多くの自治体の基準では「一辺が30cm以上のもの」が粗大ごみとされています。ただし、この基準については地域によって格差があり、一辺が40cm以上などとサイズが変わってしまう場合もあります。したがって、「粗大ごみかな？」と迷っている場合には、処分する前に自治体のホームページなどでその地域の基準を確認しておくのがオススメです。
なお、粗大ごみと言われるものは主に以下のような物品です。
- ☑ ソファーやテーブルなどの大型家具
- ☑ 布団や毛布などの寝具類
- ☑ 冷蔵庫・洗濯機などの大型家電
- ☑ 自転車
- ☑ ガステーブル・オーブン一体型など
- ☑ 食器洗い乾燥機
- ☑ 扇風機・掃除機・布団乾燥機など、一辺が基準以上の製品
一人でも持ち運べるような粗大ゴミであれば、自治体回収に出すのが最も安く処分することができるでしょう。ただし、ソファーやタンス、ベッドなど、一人では運ぶのが難しい粗大ごみも多く存在しており、これらの処分には困ってしまうものです。
■ 主な粗大ごみの処分方法
それでは、上記のような粗大ごみはどのようにして処分すれば良いのでしょうか？主な処分方法と言われているのは『自治体による回収サービスに出す』『不用品回収業者に依頼する』『ネットオークションなどで売却する』などと言った手段です。
上述したように、自分で持ち運べるような粗大ゴミであれば、自治体回収による処分を真っ先に検討することでしょう。これであれば、事前の申し込みや回収日に自分で指定場所まで持っていく必要があるなど、ある程度の手間がかかってしまうものの、安価に処分することが可能です。最近では、フリマアプリの登場もあり、ネットで販売しようと考える人も少なく無いのですが、いつ売れるか分からないため、なかなか処分することができず困ってしまう方も少なくありません。
特に、一人では持ち運べないような大型の粗大ごみになると、自治体回収の指定場所に持っていくことも難しいため、処分に困ってしまう人が多いのです。なお、大型家電の中には、家電リサイクル法の対象品目になっているため、そもそも回収してもらうことができない…という場合も少なくありません。
一人では持ち運べない粗大ごみの対処法は？
それでは一人では持ち運べないような粗大ごみの処分について、具体的な手段をいくつかご紹介していきましょう。
■ 細かく分解して処分する
「手間と時間はかかるものの、安価に処分したい」と考えるのであれば、可能な限り細かく分解し処分するという方法があります。例えば、家具の中には、購入後に自分で組み立てて使用するような物も多く、自治体の基準以下に分解できる物であれば、通常の燃えるゴミや燃えないゴミで処分することが可能です。分解するのに時間と手間がかかりますが、粗大ごみとして処分する際の費用も掛かりません。
注意が必要なのは、物品によってはのこぎりや工具などを使って分解しなければならないものもありますので、分解するときに誤って怪我をしてしまう可能性がある点でしょう。また、構造的に分解することが難しいものもあります。
■ 何らかの方法で売却する
粗大ごみの状態によっては売却することができます。上述したようなフリマアプリやネットオークションに出品して買い手がつくのを待つ方法もありますが、近くのリサイクルショップなどに連絡し、買取査定をしてもらうという方法もあります。買取り可能な物であれば、処分費がかからないどころか、逆にお金が手に入るということが大きなメリットです。
ただし、当然どのような物品でも売却できるとは言えませんし、買い手がつかなければいつまでたっても不用品の処分が終わらない…ということも考えられます。また、インターネットサービスを利用して自分で売却する場合には、出品の手間や売却後の配送手続きなど、それなりに手間と時間を取られてしまうというのもデメリットです。
■ 不用品回収業者に依頼する
最も手間と時間がかからない処分方法が「不用品回収業者に処分を依頼する」という方法です。インターネットで「不用品 回収 地名」などと検索すれば、お住いの近くにある不用品回収業者のホームページが出てきますので、信頼できそうな業者に見積もりを依頼しましょう。不用品回収業者であれば、自宅まで粗大ゴミの回収に来てくれますし、持ち運びも業者が全て行ってくれます。また業者の中には買取りサービスを行っている会社もありますので、回収を依頼したつもりが買い取ってもらえたなんてことになる場合もあります。
不用品回収業者による処分の場合、ある程度の回収費用は覚悟しなければいけませんが、電話やメールで問い合わせるだけで粗大ごみの処分が完了しますので、手間も時間もかからないという大きなメリットが存在します。注意しておきたいのは、不用品回収業者の中には法外な費用を請求してくる悪徳業者も存在しますので、業者選びは慎重に行わなければいけません。
不用品回収業者の粗大ごみ回収費用相場は？
ここまでの説明で分かるように、一人ではとても運べないような粗大ごみの処分でも、不用品回収業者に依頼すれば時間も手間もかけずに簡単に処分することが可能です。ただし、不用品回収業者に処分を依頼する場合にはある程度の処分費用が掛かることを覚悟しておかなければいけません。
ここでは、粗大ごみの処分を不用品回収業者に依頼する場合の費用相場をご紹介しておきます。
■ 単品回収の場合
粗大ごみの処分を不用品回収業者に依頼する場合の注意点として、業者によって処分費用が大きく異なる場合があると言う点です。一般的にですが、粗大ごみの回収であれば、基本料金と品目ごとの回収料金を足した利用料金がかかります。基本料金に関しては2,000円程度の会社が多いでしょう。
品目別の回収費用に関しては、大型のベッド「4,500円～11,000円（大きさによって変わる）」、二人掛けのソファーが「6,500円」、一般的なテーブルが「5,000円」程度ですので、大型家具の回収料金は5,000～10,000円程度と考えておけば良いでしょう。
■ 積み放題プランもある
粗大ごみを処分する際に、他の不用品も併せて処分したい…などという場合も少なく無いでしょう。こういった場合には、単品回収よりも割安な『積み放題プラン』を用意している回収業者がオススメです。
積み放題プランとは、不用品回収に使用するトラックの大きさによって料金が決まっている定額プランとなります。積み放題プランの料金相場は、
- ☑ 軽トラック車の場合・・・作業員1人で8,000～25,000円
- ☑ 1tトラック車の場合・・・作業員1人で20,000～50,000円
- ☑ 2tトラック車の場合・・・作業員1～2人で30,000～80,000円
が一般的です。積み放題プランは、料金内に積み込み作業員の費用を含めていない場合がありますので、見積り時に「どこまでの作業が含まれているのか？」をきちんと確認しておきましょう。
なお、作業員が一人のプランで、一人では運べない粗大ゴミがある場合には、依頼者が持ち運びの手伝いをしなければならない場合もあります。
まとめ
今回は、一人では運ぶことが難しい粗大ごみに処分方法についてご紹介しました。自治体による通常のゴミ回収については、何でも好きな時に捨てても良いというわけではなく、ある程度の基準が設けられているのです。その中には、一辺が30cm以上（自治体によって変わります）は粗大ごみとして処分しなければならないというものがあり、粗大ごみに関しては事前の申し込みと回収日に指定場所まで自分で運ばなければならないという決まりがあるのです。
このようなことから、大型家具などの処分については、捨てたいのに持ち運べないからいつまで家に置いている…なんて場合が多くなってしまうのです。不用品回収業者は、ある程度の費用がかかるものの、電話一本でどれだけ大きな粗大ゴミでも回収してくれます。手間や時間をかけずに大型の粗大ごみが処分できますので、非常にオススメの処分方法だと言えます。
