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台風で建物が被害に遭った場合は火災保険が利用できます

損害保険の1つである火災保険は、火災によって生じた建物の損傷や建物内にあった家財道具の損害を補填できる保険です。火災保険という名前から火事で被害が出たときにしか使えないと思っている人も多いですが、実は近年日本各地を襲っている台風や豪雨被害に遭った場合でも火災保険は適用されます。そのほかにも落雷被害など広い範囲で利用できるのですが、このことを知っている人は意外なほどに少ないのです。

 

理由としては火災保険の契約条項が複雑なことと、建築及び保険に関する専門知識の理解が必要だからです。そのため火災保険で修理できる対象となっているにもかかわらず、火災保険を活用せずに自腹で修理する人も多くいます。専門知識のない人が自分で申請することは困難ではありますが、活用できるときに活用しないのは大変もったいないことです。

 

 

万が一、台風などの自然災害で建物に被害が生じた場合は、保険が適用されるかどうかは一旦置いておいて、まずは保険会社と連絡を取ることが先決です。中には保険を利用して修理すると、翌年度からの掛け金が上がるのではないかと心配する人がいますが決してそんなことはありません。火災保険は一般的に6年や10年など長期契約で加入することが多く、また更新時期でも保険を利用したという理由で保険料が高くなることはありません。ですので利用できる最大限の支給金を使って、傷んだ場所を早急に修理しましょう。

 

火災保険で活用できる台風の被害

 

 

台風は紛れもない自然災害ですので、台風によって建物に被害が生じたときこそ火災保険を活用するときです。台風被害として主に適用される損害補償の対象は、風災によるものと水災によるもの、そして落雷によるものの3つがあります。この3つに関しては火災保険での補償が成り立ちますので、台風が通り過ぎた後にこれらによる被害が見つかった場合は火災保険活用の手続きを取りましょう。

 

台風には雨台風や風台風という特有の性質が現れる場合があり、その時々によって雨が強い台風もあれば非常に風が強い台風がやってくる場合もあります。特に風台風は風の威力が大きいため、トタンや屋根瓦、雨どいなどをいとも簡単に吹き飛ばします。また風の力で看板が落ちてガラスや電球が粉々になったり、民家の窓ガラスを割ったりするなどの被害を及ぼすこともあります。屋根の上に設置されたテレビアンテナが倒れて瓦が割れ、屋根から雨漏りがするようなケースも火災保険の補償対象となります。

 

雨台風では長時間にわたって大雨が降り続き、大規模な水害が発生する事態にもなり得ます。大雨によって堤防が決壊したり、川が氾濫したりしたことで、建物が浸水した場合は水災での補償となります。建物の協定再調達価額に30%以上損害が生じた場合と、居住部分が床上浸水、または地盤面から45cmを超えた浸水があった場合は水災補償の保険金が支払われます。また落雷によって外壁や屋根、アンテナが損傷したり、家電製品が壊れたりした場合は落雷被害の補償対象となりますが、いずれも加入している火災保険に水災補償と落雷補償がきちんとついているかどうかを確認しておきましょう。

 

ここで注意が必要なのは、1998年以前に長期契約された火災保険は、現在の火災保険とは異なる時価によって保険料を算出される為、十分な保険金が下りない場合もあるのです。また火災保険にはフランチャイズ方式とエクセス方式があり、1998年以前はフランチャイズ方式のみとなっていました。フランチャイズ方式の火災保険だと損害額が21万円を超えると損害額の全額が保険金で支払われますが、20万円以下だと一銭も支払われません。

 

近年は台風、豪雨、地震と日本のあちこちで大きな災害が報道されています。特に20年、30年の長期契約を続けている場合は、損害が生じる前に補償内容を把握し、見直しも検討することが大事な時期なのかもしれません。

 

地震の被害に遭ったときのために火災保険とセットで加入しておく

 

 

火災保険は地震で発生した火災や建物の損壊に関しては補償の対象外としています。地震で起きた火災で火災保険を活用するためには、必ず地震保険と火災保険をセットにして加入しておかなければなりません。そうすれば地震による火災や津波の被害に遭った場合でも火災保険を活用することができます。ただし残念なことに地震保険で補償される金額は、火災保険金額の50%までとなっています。

 

これは地震保険に関する法律で定められていることによるもので、これ以上の補償を望む場合は各保険会社が提供している地震特約などを利用するしかありません。契約条件によっては火災保険金が100%支払われますので、こちらも契約時に地震保険の補償内容についてしっかりと確認しておきましょう。いつどこで大きな自然災害に巻き込まれるかわからない昨今、火災保険と地震保険は必ず加入しておきたい保険です。