【孤独死現場】布団に染み付いた「人型体液跡」が物語る、複雑な親子関係

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「人型体液跡」が物語る、複雑な親子関係

今回の現場は、60代の独居男性が亡くなられた賃貸物件です。

ご依頼主である親族の方は、故人とは久しく会っていなかったとのこと。親子関係が原因で相続放棄を考えているも、賃貸契約の保証人になっていることから、弊社にご相談がありました。

この記事の執筆者

関西クリーンサービス 編集部

大阪・京都・奈良を中心に近畿一円でゴミ屋敷片付けや遺品整理、特殊清掃のサービスを提供。遺品整理においては受注件数5年連続関西No.1(※)の実績を誇り、片付けのプロとして日々さまざまなご依頼にお応えしています。

※東京商工リサーチ2019年~2023年「遺品整理業」調査において

関西クリーンサービス 編集部

孤独死現場の状況

作業日は12月某日。現場は賃貸マンションの低層階でしたが、外にまで臭いが漂っていました。お部屋は少し殺風景で、荷物が少なく無駄なモノがない印象です。

亡くなられた布団には、くっきりと赤黒い人型の体液跡が残っていました。

体液の痕

特殊清掃の現場で多く見られる人型の体液跡。今回の場合は、頭から肩、背中と跡が残っているため、仰向けの状態で亡くなられたのでしょう。

ポストに入っていた宅配の不在表の日付から、ご遺体は死後約10日~15日ほど放置されていたと思われます。

不在票の束
(ポストに何枚も投函されていた不在表。12月4日から始まり、14日付けのものが最終)

発見は比較的早かったものの、エアコンやヒーター、電気毛布など暖房器具の影響で、腐敗が進んでしまったようです。マンションの同じフロア全体に強烈な臭いが漂っていました。

作業にあたったスタッフは、「臭いをレベルで表すと10段階中レベル5以上。以前体液が石化していた現場よりもひどかった」と語ります。

体液が石化していた現場の記事はこちら。

敷き布団をめくって確認したところ、体液は床まで染みている模様。確実に下地まで染み込んでいると仮定し、内装の原状回復を目指して作業していきます。

遺品整理と特殊清掃を開始

遺品整理作業

靴の裏に付いた体液が、他の部屋を汚してしまわないように、体液が染みていない箇所をしっかり養生します。

まずは遺品整理からです。

キッチンの冷蔵庫を開けてみると、生活感がありキレイに整頓されていました。冷凍庫には日付の新しい冷凍食品がきっちりと詰め込まれており、すぐ使えるように分かりやすく並べられています。

冷蔵庫の中

シンク周りも整理整頓されているものの、使用済みの食器が置かれたままでした。寝る前に最後の食事を摂り、起きてから洗うつもりだったのでしょうか。棚などには調理器具や調味料が揃っており、コンロも油汚れなどがありません。

故人は几帳面で掃除好きな性格だったのだろうと伺えます。

キッチンの片付け

冷蔵庫の中身を処分し、キッチン周りの家具や小物を片付けます。

大型の家電を搬出後、壁紙を剥がしていきました。壁紙は臭いを吸収しやすいため、亡くなった部屋でなくとも張り替えることが多いです。木の建具や柱・畳も臭いが付きやすいため、弊社では現場に応じて張り替えなどを行っております。

内装を剥がす

和室へ入ると、故人が大切にされていたと思われるフィギュアが、押し入れの中から出てきました。

押し入れのフィギュア

弊社でご供養させていただくため、丁寧に片付けていきます。

大きな洋服たんすを搬出し、押し入れのご遺品を仕分け。

和室の片付け

続いて動画の後編へ。

敷き布団2枚の上から電気毛布が敷かれていましたが、脂などの体液でじゅくじゅくの状態でした。

布団は体液でじゅくじゅく

作業スタッフは「ゴム手袋越しにも、ぬるぬるとした感触が伝わってきました。布団を持ち上げた瞬間、こもった腐敗臭が下から立ち上げ、思わず手が止まりました」と言います。

腐敗臭のもととなるのは、人間の体内にある脂肪や尿などです。それらが溶けて臭いが発生しているため、布団から漂う臭気は相当なものでした。

特殊清掃に慣れたスタッフであっても、一瞬吐き気に見舞われるほどだったのです。

布団を厳重に梱包

布団を1枚ずつポリ袋に詰め、二重に密封していきます。最後の1枚をめくると、体液に濡れた床が現れました。

床にも体液が染みている

布団を撤去後、床を拭いて養生シートを広げ、寝室の遺品や家具を片付けて運び出します。

リビングの片付け

ベランダにあった洗濯機を搬出したのち、体液が染み込んだ床を全面的に剥がす作業に入りました。

クッション不をあを剥がしていく

体液がコンクリートにも付着していたため、工具を使って削っていきます。

基本的には体液が浸透している部分のみを削りますが、今回は部屋の床の2/3ほどまで体液が広がっていたため、作業完了までに相当な時間を要しました。

床の下地に染みた体液を削り取る

次に噴霧器を使ってミクロの微粒子を放出し、部屋の隅々まで殺菌・消毒を行います。

消毒剤を散布

最後に高濃度オゾン発生器を駆使し、悪臭成分を空中分解していきました。

オゾン施工とは?

オゾン脱臭の仕組み

臭いや菌を酸化分解して、部屋を除菌する作業です。特殊清掃の仕上げにセットし、数日間稼働させ続けることで、死臭を完全に取り除きます。

オゾン脱臭についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

現場のビフォーアフターがこちらです。

作業前
(Before)
作業後
(After)

コンクリートを削り、床や壁紙を張りなおしたことで、入居前と変わらない状態にまで現状回帰させることができました。

特殊清掃の概要

地域奈良
作業内容遺品整理、汚染した遺品の撤去・処分
内装解体、オゾン脱臭、内装仕上げ
作業人数4名+内装工事作業員
作業時間約9時間
使用車両2トントラック1台
パッカー車1台
料金720,000円(撮影協力値引き含む)

大阪・京都・奈良で孤独死の特殊清掃にお困りなら関西クリーンサービスにお任せください

特殊清掃の作業は家財道具の片付け体液の洗浄だけでなく、脱臭、内装の撤去・やり替えなど多岐にわたります。関西クリーンサービスではこれらの作業を一貫して対応いたします。業界トップクラスの清掃、オゾン脱臭技術で、お部屋を原状回復。リフォーム業者様と提携されている場合の作業の範囲もお気軽にご相談ください。

対応地域

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疎遠の家族が孤独死。もし保証人になっていると…

孤独死現場と聞くと、荒れた部屋をイメージする人も多いでしょう。しかし今回のように、あまり物がなく整理された現場も珍しくありません。

几帳面で丁寧な生活を送っていただろう故人。しかし家族とは疎遠で、孤独な生活を送っていたようです。

今回のように賃貸の連帯保証人になっている場合、相続放棄をしたとしても原状回復の請求などは残されたご遺族が負わなければなりません。たとえ家族関係が良好ではなく、死後に関わり合いになりたくないと思っていても、そうはいかないのが現実です。

関西クリーンサービスでは、ご遺族の負担を少なくするため、特殊清掃はもちろん、ご遺品の仕分けやご供養、処分も行っております。

●相続放棄される場合

お見積りの段階で有価物(※経済上の価値がある物)の有無を入念に確認いたします。

もし有価物があった場合、むやみに処分してしまうと相続放棄ができなくなる可能性があるためです。

有価物は作業後、他の相続人さまにお返しいたします。

●ご遺品の処分をご希望される場合

弊社でご供養ののち処分いたします。

お困りの際は、ぜひ一度弊社へご相談ください。

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お客様からの口コミ

地域

奈良

作業内容

遺品整理、汚染した遺品の撤去・処分、内装解体、オゾン脱臭、内装仕上げ

作業人数

4名+内装工事作業員

作業時間

約9時間

使用車両

2トントラック1台、パッカー車1台

料金

720,000円(撮影協力値引き含む)