ゴミ屋敷で孤独死した高齢の父。“母の死”で崩れた親子の生活
作業カルテ

30代の若者が、病床にあった母と同じ日に、静かに命を絶ちました。
交通事故に遭い、孤独のなかで障害と闘い続けてきた彼が選んだ“最後の場所”は、自宅の玄関。
私たち関西クリーンサービスは、この現場の特殊清掃を、僧侶の資格を持つ代表・亀澤によるご供養とともに対応させていただきました。
死後1週間が経過し、体液が床に広がった室内は、生活ゴミが積み重なりゴミ屋敷状態になっていました。
しかしそこには、生きようとした痕跡と、大切な人を想う心が、確かに残されていたのです。
今回の清掃をご案内するのは――
![]() | ナビゲーター :にゃんと 大阪・京都・奈良を中心に近畿一円でゴミ屋敷片付けや遺品整理、特殊清掃のサービスを提供する関西クリーンサービスのマスコットキャラクター |
![]() | 解説:関西クリーンサービス 亀澤範行 2007年より「関西クリーンサービス」を創業。大手リサーチ会社 東京商工リサーチの調査において関西地域における遺品整理の取扱件数6年連続№1の評価を得ている。 YouTubeチャンネル「関西クリーンサービス 」では孤独死・ゴミ屋敷・遺品整理の現場を紹介し、社会に警鐘を鳴らし続けている。 関西クリーンサービスYouTube:https://www.youtube.com/@k_clean0 Xアカウント:@KAMESAWA_Kclean |

今回は、故人のいとこにあたる女性から、特殊清掃と遺品整理のご依頼でした。
お亡くなりになったのは、30代の男性。
数年前、事故で大ケガを負ったことをきっかけに障害を抱え、その後うつ病を発症。働くことができなくなり、次第に引きこもり生活になっていったそうです。
その間、心の支えになっていたのが、同居していた母(依頼者の叔母)の存在でした。
しかし母は、故人が亡くなる約1年前からがんで入院。最後は病院で息を引き取られたといいます。
ご依頼者様「警察の方によると、叔母といとこは同じ日に亡くなった可能性があるそうです。亡くなる直前、叔母の容態のことで病院からいとこに連絡があり『もって2~3日だ』と言われたみたいで……。たぶん、叔母が亡くなる日に合わせて、自分で命を絶ったんじゃないかと……」
故人は、母の最期の時間に寄り添うように、自らの命の終わりも選んだのでしょうか。
遺体発覚のきっかけは、近隣住民からマンション管理人への「臭いがする」という連絡でした。管理人からの通報を受けた警察が室内を確認したところ、首を吊って亡くなっている男性を発見。死後、およそ1週間が経過していたそうです。
ご依頼者さまとともに、私たちは玄関前に立ちました。マンションのフロア全体に強い死臭が漂っています。
担当スタッフ「このたびは心中お察しいたします。お部屋はもう確認されましたか?」
ご依頼者様「まだ中を見れなくて……皆さんをお待ちしていました。」
鍵をお借りし、亀澤がゆっくりと玄関ドアを開けます。次の瞬間、体液にまみれた床が視界に飛び込んできました。

故人は玄関を開けてすぐの場所で、ドアノブにロープをくくり首を吊っていたそうです。
担当スタッフ 亀澤
玄関開けてすぐという、誰もが最初に目にする場所で亡くなられたことに、強いメッセージを感じました。早く見つけてほしかったのか、何かを伝えたかったのか……
にゃんと
生前から、誰にも言えない思いを抱えていたのかもしれないね……
遺体の腐敗はかなり進行していたとのことで、臭いも含めて現場は凄惨な状況です。
「室内を確認されますか?」という亀澤の問いかけに、ご依頼者さまは息を詰まらせながらも小さくうなづきました。
ご依頼者様「こんなことに、なっていたなんて……。」

初めて現場を目にし、耐え切れずに泣き崩れられたご依頼者さま。故人一家とは幼い頃から交流があり、生前の状況もよくご存じでした。
ご依頼者様「供養してあげてください、お願いします」
特殊清掃を行う前に、まずご供養をさせていただきました。
関西クリーンサービスでは、特殊清掃の現場において、僧侶でもある社長・亀澤がご供養を行っています。亡くなった方の想いと向き合い、一人の人として送り出すための、大切な時間です。
担当スタッフ 亀澤
どれだけ現場が凄惨であっても、ここは人が生きていた場所です。まずは、故人の魂が安らかに旅立てるよう、手を合わせたいと思います。

玄関先に祭壇を整え、静かにお経をあげていきます。
ご依頼者さまも一緒に手を合わせ、目を閉じて深く祈りを込められていました。
ご供養を終えたあと、亀澤はあらためてご依頼者さまにこうお伝えしました。
担当スタッフ 亀澤
故人が極楽浄土へ行けるように、手厚くご供養させていただきました。ここから先は、私たちが責任をもって、きれいにさせていただきます。
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整理・清掃の現場にて、故人の安らかな成仏を願い、僧侶が読経による供養を執り行います。
ご供養を終え、私たちは室内の清掃と遺品整理に取りかかりました。
近隣住民の方から「早く臭いを何とかしてほしい」「臭いが強くて窓が開けられない」との訴えもあったため、素早く、しかし丁寧に作業を進めていきます。

現場の間取りは2DK。
玄関先からすでに散らかっており、室内に進むほど荒れた光景が広がっていました。
担当スタッフ 亀澤
ゴミの量やお部屋の様子から、もともとはお母さまのお部屋で、入院後に息子さんも使用していたのではないでしょうか。
寝室の真ん中には布団が敷かれ、周囲にはペットボトルやコンビニの袋が散乱。
窓際にはキャラクターもののぬいぐるみが並べられ、棚にはフィギュアや模型が丁寧に飾られていました。

キッチンにはペットボトルを中心にゴミが山積み。室内は全体的にモノが散乱していて、足の踏み場がない状態です。
ダイニング横の部屋に敷かれた布団には、大きな汚れが染みついていました。

担当スタッフ 亀澤
こちらが本来の故人のお部屋かもしれません。持病を患っていらっしゃったようなので、吐血の跡でしょうか。
ベランダのそばには無数のハエが飛び交っており、死後1週間という時間の影響を物語っています。
今回は管理会社対応でリフォームが入るため、特殊清掃は体液痕の洗浄と消毒まで。
まずウイルスの消毒作業から始めます。
薬剤を部屋全体に噴霧したあと、体液のある箇所へ専用薬剤をかけ、スクレーパーでこびりついた汚れを削り取っていきます。

担当スタッフ 亀澤
体液には血液だけでなく、排泄物や吐瀉物なども混ざっています。かなり分厚く、床にへばりついていますね。
床には人の脂も染み込んでおり、気を抜くと足を滑らせてしまうほど。汚れが頑固なため、薬剤を撒いて“漬け置き”し、何度も削り、洗い流す作業を繰り返しました。

同時に、部屋中に積もったゴミの分別・撤去を行いながら、貴重品や遺品の仕分けも進めていきます。

ゴミを片付けていると、新品の清掃用品が次々と出てきました。
担当スタッフ 亀澤
同じものばかり買いだめしてしまうのは、ゴミ屋敷に住む方に多い傾向です。このお部屋からも新品の洗剤など、清掃用品ばかり出てきますね。『片づけたい』という気持ちがあったんだと思います。

片付けを進めるなかで、生活保護に関する書類が見つかりました。
故人は事故による重度のケガで座ることすらままならず、日常生活も思うように送れなかったようです。就労できず、障害年金と生活保護を頼りに生活していたのかもしれません。
遺品の中でも印象的だったのは、カスタムされた原付バイクの写真です。
故人は事故後、膝を曲げる・座るといった動作ができなくなり、大好きだったバイクにも乗れなくなってしまったそうです。
趣味や生きがいを失ったあとの故人の境遇に触れ、胸を締め付けられる思いがしました。


また、室内からは消炎鎮痛剤や神経痛の治療薬の空包装も多数見つかりました。日常的に痛みに悩まされていたことがうかがえます。
先の見えない経済的な不安、社会とのつながりが持てない孤独……そうした想いを抱えながら、日々を過ごされていたのではないでしょうか。

臭気や衛生面に配慮しながら作業を進め、無事に清掃と片付けが終了しました。
家財や生活ゴミはすべて撤去し、洗浄・消毒を念入りに行ったおかげで、強い臭気は感じない状態まで改善しました。
ご依頼者様「モノであふれかえっていたけど、本当はこんなに広い部屋だったんですね。」

遺品整理の最中、私たちはある写真の束を見つけました。
そこに写っていたのは、ありし日の故人とご家族の姿です。ご依頼者さまにお渡しすると、声を詰まらせながら、ゆっくりと一枚一枚に目を通されました。

ご依頼者様「いとこは働けなくなってから、叔母だけが心の拠り所だったようです。叔母も『一緒に生きていく』と覚悟して、ダブルワークで朝からずっと働いていて……それで何度も体調を崩してしまって。私もずっと二人のことが気になっていたので、定期的に連絡していました。でも叔母は、昔から弱さを見せない人で。最後に連絡したときも『大丈夫だよ』って……きっと、私に気を遣ってくれたんでしょうね。」

遺品を手にしたまま、涙が止まらない様子のご依頼者さま。写真には、すでに他界されていた故人の父の姿も写っていました。
ご依頼者様「せめて天国で、いとこと叔母が笑ってくれていたらいいなと思っています。叔父と3人で仲良く過ごしてくれていたらと願っています。」

| 地域 | 大阪 |
| 作業内容 | 遺品整理 特殊清掃(体液除去及び消毒) |
| 作業人数 | 5名 |
| 作業期間 | 1日 |
| 使用トラック | 2tトラック×1台 |
| 作業料金 | 500,000円(税別) |
今回の現場は、管理会社によるリフォームが予定されていたため、特殊清掃は体液痕の洗浄・消毒までの対応となりました。
家財道具や生活ゴミはすべて撤去し、洗浄・消毒作業を徹底したことで、作業完了時には強い臭気も残らない状態に。
また、遺品整理の過程で発見された写真・重要書類・貴重品はご依頼者さまへ返却いたしました。
関西クリーンサービスでは、僧侶の資格を持つ代表・亀澤が、特殊清掃の現場において無償でご供養を行っています。
「亡くなった方の魂が安らかに旅立ってほしい」「遺族の気持ちに少しでも寄り添いたい」
その想いから始まった、私たち独自の取り組みです。
担当スタッフ 亀澤
今回の現場ではご供養のあと、下の階に住む女性が部屋を訪ねてこられました。線香の香りに気づいて上がってこられたそうで、故人一家のことをご存知とのこと。「ぜひ手を合わせたい」と、静かに祈りを捧げられていました。
故人の人生やつながりが、誰かの記憶に残り続けていること。それ自体が、ひとつの供養なのかもしれません。
まだ30代という若さで自死された故人が、どのような想いを抱えておられたのか、私たちには計り知れません。しかし、人生の折り返し地点にも満たないうちに自ら命を絶たれたという事実は、非常に悲しく、胸に残るものがあります。
担当スタッフ 亀澤
今回の現場のように、ご遺族が故人のもとへ駆けつけることもできず、突然「死」と向き合うケースは決して珍しくありません。とくに昨今は、20代・30代・40代といった若い世代の自死現場からのご依頼が、年々増加しています。
お客様A
ひとりで苦しんでいる人が、そんなに多いなんて……。誰かのちょっとした連絡が、きっと命をつなぐきっかけになるはずだよ。
もし、あなたの身の回りにしばらく連絡が取れていない人、声が沈んでいる人、様子が違うと感じる人がいたら、どうか、ひとこと声をかけてみてください。
そして──
万が一、大切な方を亡くされたとき。
その後の清掃・供養・遺品整理のことで不安があるときは、どうか私たちにご相談ください。
関西クリーンサービスは、片付けるだけの業者ではありません。
その人が生きた証を尊重し、ご遺族の心に寄り添いながら、最後まで責任をもって対応いたします。
無念の死や孤独死で亡くなられた方々のご冥福を心から祈り、望まない孤独や孤立といった現世での苦難から解放されることを願って護摩行を執り行っています。ご遺族様・ご依頼者様からお預かりした護摩木は、僧侶の読経とともに護摩壇にて焚き上げ、故人の成仏を祈念いたします。
ご希望の際は、スタッフまでお気軽にお声がけください。

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