【ゴミ屋敷片付け】物件売却で実現した再出発。60代男性が明かす「片付けられなかった理由」
作業カルテ
- 不用品回収のカンクリ
- 【ゴミ屋敷片付け】物件売却で実現した再出発。60代男性が明かす「片付けられなかった理由」

天井に届くほど積み上がった段ボール。枕元には、空き缶と吸殻がびっしり。
ゴミに埋め尽くされた部屋で、一人暮らしを続けてきたのは60代の男性でした。
「自分のように後悔してほしくない」と語るご依頼者さま。
なぜ、ここまで荒れてしまったのか。そして彼が選んだ“再起”とは。 後悔を抱えた中年男性の物語をお届けします。
![]() | ナビゲーター ”にゃんと” 大阪・京都・奈良を中心に近畿一円でゴミ屋敷片付けや遺品整理、特殊清掃のサービスを提供する関西クリーンサービスのマスコットキャラクター |
![]() | 解説 関西クリーンサービス スタッフ 太田春哉 関西クリーンサービスのベテラン清掃スタッフ。 「現場作業の詳細をYouTubeで公開しています。ぜひご覧ください!!」 関西クリーンサービスYouTube:https://www.youtube.com/@k_clean0 |
目次
段ボールの壁に囲まれたゴミ屋敷の暮らし
今回は、とある集合住宅でゴミ屋敷を物件買取した事例をご紹介します。
ご依頼者さまは60代の男性。仕事場兼自宅で一人暮らしをされていました。
「マンションでゴミ屋敷になっています。残置物ごと(※お部屋に残された家具、家電、生活用品など)買い取ってほしい」とご相談をいただき、現場にお伺いしました。
物件は昭和40年代に開発されたニュータウンの端にある2LDKのマンションです。 さっそく現場の様子を見てみましょう。

担当スタッフ 太田
今回はご依頼者さまから「ゴミ屋敷化した後悔を伝えたい。モザイクは必要ない」とのご希望があり、お顔を出されての撮影です。

にゃんと
勇気がある方だね。それだけ悔いがあるのかな。
さて、お部屋の様子は…


にゃんと
わ、わぁ!
段ボールだらけだ……
玄関を抜けて部屋に入ると――そこは段ボールの壁に囲まれた空間でした。 2LDKの室内は、全部屋が段ボールで埋め尽くされています。壁際に積まれた山は、天井にまで届くほど。


担当スタッフ 太田
この段ボールの量は、弊社でも年に1回あるかないかくらいです…。
これはいったい、何の段ボールなんでしょうか。

お客様B
楽器のネット通販事業を営んでいるので、その入荷品や発送のための梱包材です。
ここで荷受けも発送もしていました。
入荷品は移動しているので、今はここにはありません。

ご依頼者さまによると、ゴミが溜まり始めたのは約7-8年前。
通販事業が忙しくなるにつれ、ゴミ捨てが後回しになり、だんだんとゴミが増えていったそうです。
生ゴミだけは気を付けて処分していたものの、捨てるのが大変な段ボールは次第に積み上がっていったとのこと。 部屋が荒れていくにつれて、食事や睡眠などの生活リズムも乱れていき、気づけば自力ではどうにもできない状況に陥っていました。


担当スタッフ 太田
この量を自分で片付けるのは、大変だと思います…。

お客様B
5年前から一気にゴミが増えて、気持ちも荒れていきました。
「片付けなきゃ」と思うよりも「どうしようもない」と感じるようになっていって…
このゴミの山の中、ご依頼者さまはどこで生活されていたのか。答えは、段ボールの山をかき分けて奥へ進んだ先にありました。
寝床に散らばる“火災リスク”と健康の不安
部屋の真ん中にあった、わずかな“窪み”。そこがご依頼者さまの寝床です。布団が敷かれたその周囲には、ビールや焼酎の空き缶、紙パックが折り重なるように積まれていました。


にゃんと
ここで寝ていたの!?

お客様B
ここが定位置です。寝るだけというか、ただ横になるだけの場所ですね。
自分の部屋なのに、全然休まらない感覚がしていました。
さらに目を凝らすと、枕元のカップ麺の容器や空き缶に、煙草の吸殻がぎっしりと詰まっていました。灰皿代わりにしていたようで、布団の上にはライターが無造作に転がっています。
火をつけたまま眠ってしまえば、一瞬で段ボールに燃え広がる危険な状態です。


お客様B
一人暮らしなので、どうしても煙草の本数が増えてしまって。
もし火事になったらと思うと…ずっと気がかりでしたが、片付ける気力がありませんでした。
30年前に妻と死別し、子どもが独立して以降はずっと一人暮らし。 「お酒も煙草も好きなんです」と語るその横顔には、強い後悔がにじんでいました。

お客様B
家の中でひとり、誰とも話さずに煙草を吸っていたら、どうしてもお酒が飲みたくなってしまって。
今日は片付けがあるので、昨晩はお酒を買わないようにしました。あると飲んでしまうので。
家族や友人にはゴミ屋敷になっていると伝えていて、心配はされています。

大量の段ボールと吸殻、そしてお酒。火災だけでなく、健康にも大きなリスクを抱えた環境です。
お部屋の一角には、お酒の紙パックが壁に寄せるように積まれていました。そのゴミの山を下っていくと、焼酎などのペットボトルの層、ビールなどの缶の層と、種類ごとに分かれています。


担当スタッフ 太田
自分なりに分別されていたように見えますね。
ゴミに埋もれたキッチンのシンクには、ホコリを被った調味料が並んでいました。生活が荒れる前は、きちんと自炊されていたのかもしれません。

さらに水回りにも問題がありました。 トイレはタンクから常に水が滴り落ちていて、水が流れにくい状態。そのため内部がひどく汚れていました。
一方、お風呂はカビ汚れこそ目立つもののゴミはなく、使用できる状態です。

玄関の電気が切れかけていたり、水回りがひどく黒ずんでいたりと、細部からも「生活に気を遣っている余裕がない」ことが伝わってきました。

担当スタッフ 太田
では、これからお片付けとお掃除をして、販売できる状態まで回復していきます!
片付け開始!ゴミ屋敷で発見したお宝と“思い出”

まずは段ボールや空き瓶、空き缶といった大量のゴミから片付けて運び出します。 段ボールは一つひとつ折りたたんでから搬出。量が多いため、根気のいる作業です。


にゃんと
段ボールはそのまま運び出せないの?

担当スタッフ 太田
できなくもないけど、折りたたまないとすぐに台車がいっぱいになってしまうんだ。
しかも今回は、エレベーターが一基しかないうえに、お部屋からエレベーターまでの導線が長くて、マンションの入り口からトラックまでも距離がある。
効率よく進めるためには、たたんで運んだほうが早いんだよ。

段ボールは一箱ごと、中身を確認しながらたたみ、まとめて搬出。近隣住人の方に迷惑をかけないよう、エレベーターの使用回数もできるだけ減らして作業を進めます。

担当スタッフ 太田
段ボールは資源リサイクルのため、古紙回収業者さんに引き取ってもらいます。
通常は回収拠点に持ち込みますが、今回は段ボールの量がとても多かったので、現地に来てもらいました。
不要な家財は不用品回収として順に搬出。数時間もすると、足の踏み場もなかった床からフローリングが見え始めました。意外にもフローリングはきれいな状態です。

担当スタッフ 太田
生ゴミが無く、お酒のボトルも飲み切っていたので酷い汚れや害虫はほとんどありませんでした!

床にちらばった紙類などのゴミは、手ですくってゴミ袋へ。あちこちから出てくる小銭も丁寧にかき集めます。
作業を進めるなかで、思いがけない“発見”もありました。ギターや三線といった楽器が、ゴミの山から姿を現したのです。


担当スタッフ 太田
ギターのようにアンプにつなげるタイプの三線ですね。調整したらまだまだ使えそう。

お客様B
音楽が大好きなので、仕事で扱うだけでなく、昔はライブで演奏もしていました。
そしてなんと、昭和の名車「スバル360」の部品がいくつも見つかりました。70年前のものとは思えないほど、きれいな状態です。


お客様B
昔所有していたので、そのときに買った部品ですね。親と一緒に名神高速を走ったりしていました。
車はもう処分したけど、懐かしい思い出です。

担当スタッフ 太田
スバル360はマイカーブームの火付け役とも呼ばれていて、未だに根強いファンを持つ車種です。
ご依頼者さまは「僕の忘れていた物がいっぱい出てくるなぁ…」と、楽器や車の部品を手に取りながら、しみじみと思い出に浸られていました。
ゴミと思っていたものの中には、“人生のかけら”が眠っていることがあります。それを見つけ出すのも、片付けで大切なことです。

担当スタッフ 太田
思い出の品々を発見してご依頼者にお渡しできたときには、いつも嬉しさを感じます。
片付けから物件売却へ。ゴミ屋敷の暮らしをリセット
粗方ゴミを運び出したあとは、大型の家具や家電を搬出し、床に残ったチリをほうきで丁寧に掃きます。すべての作業が終わり、お部屋の中はすっかり空っぽに。 ゴミに覆われていたときの面影はなく、ようやく「次の一歩」を踏み出せる空間へと生まれ変わりました。

今回、この物件を売却されるご依頼者さま。当初は、不動産仲介業者に相談したり、ネットで相場を調べたりされていたそうです。
しかし「資産価値が低く、さらにゴミ屋敷化している状態では仲介販売は難しい」と感じられ、直接買取を行う弊社へご相談いただきました。

お客様B
じつは5年ほど前から売ろうかと考えていました。
高齢の母がいるので、いずれは実家に戻ることになるだろうし…と。
ただ、生活が乱れてゴミ屋敷化してしまい、なかなか決断の踏ん切りがつきませんでした。
物件を次の人にどう引き渡そうか、その不安もありましたね。
でも、ゴミ屋敷を買い取ってくれるサービスがあると知って、「今のタイミングかな」と決断できました。
20年暮らした思い出の部屋。せっかく売るのであれば、キレイな状態で次の入居者に引き継ぎたい。そんな想いがご依頼者さまの中にありました。

片付けが終わった後日、ご依頼者さまの希望で、このお部屋で売買契約と決済を行いました。 弊社代表の亀澤と司法書士が立ち会い、正式に物件の買取・引き渡しが完了です。


お客様B
部屋をきれいにしてもらえたうえに、誠実なお値段で買い取っていただけたので、利用して本当によかったです。
今はすっきりとした晴れやかな気持ちですね。
片付けてみて、「この部屋、こんなに広かったんや」って思いました。
もし私と同じようにゴミ屋敷で悩んでいる人がいるなら、「とりあえずリセットしてみることが大事」だと伝えたいです。

担当スタッフ 亀澤
弊社でさらにお部屋を整えて、大事に住んでくださる次の買主さまを探しますね。

契約時、ご依頼者さまは窓の外を眺めながら、こんな思い出を語ってくださいました。

お客様B
天気のいい日は、ベランダからあべのハルカスが見えるんですよ。マンションの敷地内にプールもあって、子どもが小さい頃はよく泳いでいました。
ゴミ屋敷にしてしまって後悔が大きいので、これからはきちんと掃除もできるように、仕事だけでなく自分の時間を大切にしていきたいです。
長年過ごした住まいだからこそ、手放すのは簡単なことではありません。 それでも今は「リセットのタイミング」だと感じられ、前向きに決断されたのです。
ゴミ屋敷片付けの概要

今回の現場は、室内の広さのわりに家具や家電が少なく、とにかく段ボールやペットボトル、空き瓶、空き缶だらけでした。
作業の概要は以下の通りです。
地域 | 兵庫県 |
作業内容 | 大量のゴミと不用品の回収 不動産買取 |
作業人数 | 5名 |
作業時間 | 1日 |
使用トラック | 2tトラック |
作業料金 | 0円 ※不動産買取代金と相殺 |
ご依頼者さまが「一人ではどうにもできない」と長く悩まれていたゴミ屋敷は、スタッフのサポートですべての片付けと残置物処分が完了し、お部屋は空っぽに。
ゴミ屋敷状態でもワンストップで物件売却までつなげることで、ご依頼者さまは「人生をリセットできた」と語ってくださいました。

ゴミ屋敷の物件買取は関西クリーンサービスにご相談ください

私たち関西クリーンサービスは、これまで数多くのゴミ屋敷の片付けをお手伝いしてきました。
なぜ片付けられなくなってしまうのか?その理由は本当に人それぞれです。
仕事や体調、環境の変化など、さまざまな事情が重なって誰にでも起こり得ることなのです。
片付けは「暮らしを立て直すきっかけ」になります。弊社では片付けや清掃だけでなく、物件の売却や残された荷物の整理まで、幅広くサポートしています。
「誰にも言えない」「自分ひとりでは無理」――そう感じていたら、どうかプロに頼ってください。 小さな一歩からで大丈夫。新しい生活へのスタートを、私たちが一緒に応援します。まずはお気軽にご相談ください。
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片付けの仕事は、ただモノを運ぶだけではなく、お客様の生活と気持ちに寄り添うお手伝いです。現場で「ありがとう」と言ってもらえる瞬間は、スタッフ自身にも自然と笑顔が生まれます。
男女問わず活躍中で、未経験からスタートしたスタッフも多数。体を動かすのが好き、人の役に立ちたいという気持ちがあれば、一緒に笑顔を届ける喜びを実感できる仕事です。
片付け後の達成感やスッキリ感も、この仕事ならではの喜び。何度経験してもやりがいを感じられます!
地域 | 兵庫県 |
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作業内容 | 大量のゴミと不用品の回収 |
作業人数 | 5名 |
作業時間 | 1日 |
使用トラック | 2tトラック |
作業料金 | 0円 |