疎遠だった父がトイレで孤独死。「他人ごとだと思っていた」息子の後悔
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離れて暮らしていた父が、ある日、誰にも看取られることなく亡くなっていた──。
今回ご紹介するのは、ひとり暮らしをしていた70代の男性が、トイレの中で息を引き取っていた現場です。
発見されたのは死後およそ1ヶ月後。警察からの電話で、息子さんは父の死を知ることとなりました。
「もっと早く連絡していれば……」
そう語る息子さんの胸に残ったのは、たったひとつの後悔”でした。
今回の清掃をご案内するのは・・・
![]() | ナビゲーター :にゃんと 大阪・京都・奈良を中心に近畿一円でゴミ屋敷片付けや遺品整理、特殊清掃のサービスを提供する関西クリーンサービスのマスコットキャラクター |
![]() | 解説:関西クリーンサービス 亀澤範行 2007年より「関西クリーンサービス」を創業。大手リサーチ会社 東京商工リサーチの調査において関西地域における遺品整理の取扱件数6年連続№1の評価を得ている。 YouTubeチャンネル「関西クリーンサービス 」では孤独死・ゴミ屋敷・遺品整理の現場を紹介し、社会に警鐘を鳴らし続けている。 関西クリーンサービスYouTube:https://www.youtube.com/@k_clean0 Xアカウント:@KAMESAWA_Kclean |
目次
ご遺体の発見が遅れ…腐敗と虫が広がる過酷な現場

現場となったのは、古びた二階建ての長屋です。
玄関を開けた瞬間、強烈な異臭が鼻を突きました。室内に一歩踏み入れただけで、「ただごとではない」と感じるほどの腐敗臭が漂っています。

故人が倒れていたのは、玄関のすぐ横にあるトイレの中。
床一面に黒ずんだ体液が広がり、無数のウジがわいていました。暑い夏場かつ発見が遅れたことで、ご遺体は腐敗がかなり進んでいる状態だったそうです。

さらにスタッフの目を引いたのは、トイレの床に残された“あるもの”。それは、まるでカツラのような頭髪の束でした。おそらく、警察がご遺体を引き上げるときに頭皮ごとズルリと落ちてしまったのでしょう。


にゃんと
頭皮も人体の一部だよね…? 警察は回収してくれないの?

担当スタッフ 亀澤
特殊清掃の現場では、ご遺体からこぼれ落ちた頭皮や眼球、内臓の一部などが残されていることがあります。
警察は基本的に“骨”を優先的に回収するので、液状化した組織はそのままになってしまうことも多いんです。
体液の広がり方から、おそらく便器側へ崩れるように倒れてお亡くなりになったのでしょう。発見が遅れたことで、凄惨な状態となっていた現場。
故人はなぜ、誰にも気づかれぬまま、この場所でひとり命を落とすことになったのでしょうか…。
連絡を取っていなかった親の死。遺品のスマホに残された“想い”

孤独死発覚の経緯について、ご依頼主である息子さんにお伺いしました。

お客様B
第一報は、警察からの電話でした。「お父さまがお家で亡くなられています」と告げられたとき、正直、とても複雑な気持ちでしたね……。そのまますぐ警察に向かいました。

担当スタッフ 亀澤
お父さまとはどのくらいの頻度で連絡を取られていたのでしょうか。

お客様B
じつは、5、6年前に連絡を取ったのが最後です。両親の離婚後、父はひとりで暮らしていました。ただ、母が亡くなったことを知ってから、父は鬱のような状態になってしまったようで……。
正直、孤独死なんて自分には関係のない他人ごとだと思っていました。でもこうして自分の身に振りかかった今は、“後悔”がいちばん大きいです。
ご遺族として、相続関係の手続きや清掃の手配など、さまざまな対応に追われることとなった息子さん。
けれど、そうした手続きの大変さ以上に、息子さんの胸に強く残っていたのは、「もっと早く連絡していればよかった」という、深い後悔の思いでした。


担当スタッフ 亀澤
お父さまの生前、連絡を取る機会はなかったのでしょうか?

お客様B
「連絡してみようかな」「たまには会ってみようかな」という気持ちは、正直何度もありました。でも、一歩を踏み出せず、ずっと疎遠になっていたんです。
もし、あのとき少しでも動いていたら、こんなことにはならなかったのかもしれません。
それを思うと、悔いばかり募ります……。
そんなご依頼者さまに、警察から返された遺品のひとつが、お父さまのスマートフォン。その待受画面に設定されていたのは——ご依頼者さまのお子さま、つまりお孫さんの写真でした。


お客様B
孫には関心がないと思い込んでいました。だから、「まあ、わざわざ連絡しなくてもいいか」と、勝手に決めつけてしまっていた。本当に、後悔しかありません。
ご依頼者さまとお父さまは、親子関係が悪かったわけではないそうです。だからこそ連絡を取らなかったことを、非常に悔やまれていました。
小さな気持ちのすれ違いが、最期の時間をともに過ごすことのできない距離を作ってしまったのかもしれません。
ハエが隣家にまで拡大。孤独死の思わぬ二次被害とは
現場は2階建ての長屋で隣家とは壁1枚で隔てられ、床下は繋がっている構造でした。そのため、遺体の腐敗にともなって発生したハエが玄関から床下に入り込み、隣家まで侵食していました。
急いでスタッフが確認に伺うと、隣戸の玄関の床下には、びっしりとハエの死骸が落ちていました。


担当スタッフ 亀澤
ウジ虫の成長過程から判断すると、発見される2週間くらい前から隣家への被害が始まっていた可能性があります。
隣人の方によれば、「ハエが入り込む以前から強い腐敗臭が漂っていた」とのこと。警察の到着後には孤独死が発覚したことを理解されていました。
ご自身で玄関の上がりかまちをゴミ袋で塞ぐ応急処置をして、「とにかく早く清掃してほしい」と強くご要望されていました。

担当スタッフ 亀澤
隣人さまのお宅では、ハエの死骸を除去した上で、殺虫・防虫の処理を実施しました。
腐敗による虫害は、壁の向こうにも影響を及ぼすことがあります。
実際に、「『木造アパートの天井からウジ虫が降ってくる』との被害があり、調べたところ2階で孤独死が発覚した」というケースもあります。
中でももっとも多いのは臭いの被害です。ご遺体が搬送されたあとも腐敗臭が残り、特殊清掃が入るまで近隣住民が我慢を強いられることも少なくありません。
このように孤独死の現場では、ご遺族だけでなく周囲の住人や物件にも二次被害が及ぶことがあります。

対応が遅れるほど被害が拡大しやすいため、できるだけ早い段階での対応が重要です。
特殊清掃スタート。しかし新たな問題が発覚
ご依頼者さまが家を相続されることになり、特殊清掃とあわせて、遺品整理も進めていきました。
遺体発見現場となったトイレの徹底的な清掃と消臭を施し、重要書類の選別や家財道具の搬出をおこなっていきます。

関西クリーンサービス
今回の特殊清掃って、トイレだけでいいの?

担当スタッフ 亀澤
お部屋全体に死臭が充満しているので、全体的に除菌と消臭をしていきます。とくにトイレ前はクッションフロアにも体液が染み込んでたので、クッションフロアは全部剥がして対応します!
まずはお部屋全体を除菌・消臭。次にキッチンの食器棚や収納の中を空にし、家具類の搬出作業をおこないます。

大きな家財を出し終えたあと、床のクッションフロアを丁寧に剥がしていきます。

同時並行でトイレも作業。薬剤を噴霧して雑菌や臭いを除去し、ウイルスを不活性化させる薬剤もあわせて散布します。

床や便器まわりに広がった汚れを、ひとつずつ削り取るようにして清掃を進めていきます。

ところが、ここで“ある異変”が発覚。

関西クリーンサービス
え、どうしたの!?

担当スタッフ 亀澤
トイレの入口付近にある排水溝が……。体液や人体の一部が流れ込んで、完全に詰まってしまっています。

腐敗物の混じった体液が排水溝に流れ、虫や汚れが溜まり、悪臭と衛生リスクをさらに高めていました。慎重に詰まりを取り除きながら、水と洗剤を使って徹底的に洗浄します。


担当スタッフ 亀澤
トイレの外側だけでなく、水管内にも大量のハエの死骸が溜まっていました……。
壁面のクリーニングまで終えて、ようやくトイレの清掃が完了。


担当スタッフ 亀澤
このあと、オゾン発生器を使って超高濃度のオゾン脱臭をおこないます!
スタッフが一時的に退避し、数時間にわたってオゾンを空間に行き渡らせ、残留臭を徹底的に除去しました。
特殊清掃の概要
地域 | 京都 |
作業内容 | 遺品整理、消臭除菌、汚染か所の洗浄、CF剥がし、オゾン脱臭 |
作業人数 | 5名 |
作業期間 | 1日 |
使用トラック | パッカー車 2tトラック |
料金 | 250,000円(税込) |
大阪・京都・奈良で孤独死の特殊清掃にお困りなら関西クリーンサービスにお任せください
孤独死の現場では、発見の遅れがそのまま現場の悲惨さや二次被害の拡大に直結します。
今回のケースでも、死後約1ヶ月が経過していたことで、ご遺体の腐敗が進み、床材や排水溝にまで体液が染み込み、虫の発生や異臭の拡散といった深刻な事態へとつながっていました。
こうした事態を防ぐためには、できるだけ早い段階での対応がなによりも大切です。
また、特殊清掃の作業は、家財道具の片付けや体液の洗浄だけではありません。脱臭、害虫駆除、内装材の撤去や、やり替えなど、多岐にわたる工程が必要です。
関西クリーンサービスでは、これらの工程をすべて一貫して対応いたします。業界トップクラスの特殊清掃技術と、高濃度オゾン脱臭によって、お部屋を原状回復いたします。
リフォーム業者さまと提携されている場合など、作業範囲のご相談も柔軟に対応しております。
突然のご不幸でどうすればよいかわからないときは、どうぞ私たちにお任せください。
高齢の親に「また今度」は通用しない

「今は忙しいから、また今度でいいか」
「そのうち、落ち着いたら顔を出そう」
高齢の親との関係について、そんなふうに考えている方も多いのではないでしょうか。けれど「また今度」が、もう二度と訪れないこともあります。
今回のご依頼者さまも、長年連絡を取らなかったことを深く悔やんでおられました。
しかし、かつて家族で過ごした思い出の部屋を整理していく中で、
「親は、たとえ連絡がなくても、子どもや家族のことを忘れてなどいない」
そんな事実に、私たちも改めて気づかされたのです。
もしこの記事を読んで、少しでも思い当たるご家族がいる方がいれば、どうか、「また今度」を「今」に変えてみてください。
それが、未来の後悔をひとつ減らす第一歩になるかもしれません。
関西クリーンサービスのYouTubeでは、実際のご依頼を通じてゴミ屋敷や孤独死の実態を詳しくお伝えしています。気づきや考えるきっかけになれば幸いです。
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地域 | 京都 |
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作業内容 | 遺品整理、消臭除菌、汚染か所の洗浄、CF剥がし、オゾン脱臭 |
作業人数 | 5名 |
作業期間 | 1日 |
使用トラック | パッカー車、2tトラック |
料金 | 250,000円(税込) |