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孤独死の特殊清掃にかかる費用相場を作業内容や間取り別にまとめ

孤独死の特殊清掃費用はいくら?

孤独死が発生した現場では、遺体の腐敗による体液や異臭の問題が深刻で、通常の清掃では対応が難しいケースが多々あります。そうした現場で必要とされるのが「特殊清掃」です。

特殊清掃は、見た目の清掃だけでなく、衛生面や安全面を確保するための専門的な作業であり、その費用は一般的な清掃に比べて高額になる傾向があります。

この記事では、孤独死の特殊清掃について、作業内容や間取り別の費用相場を紹介します。費用が高くなるケースや、誰が費用を支払うのかという点についても記事の最後にまとめているので、ぜひ参考にしてください。

孤独死・特殊清掃とは?

孤独死とは、一人暮らしの方が誰にも看取られずに亡くなり、一定期間誰にも発見されずに放置されるケースを指します。日本では高齢化や一人暮らし世帯増加の影響もあり、年々その発生件数が増加傾向にあります。

孤独死があった部屋では、遺体の腐敗によって体液や血液が床や壁に染み込み、強烈な臭いが室内に充満します。

そして、通常の清掃では除去しきれないこれらの汚れや臭気、さらに害虫などを取り除くために行うのが「特殊清掃」です。

特殊清掃は、作業者の安全を確保するために防護服を着用して行われ、除菌・脱臭・消毒作業などが含まれます。また、内装工事やリフォームが必要なケースも多く、費用は現場の状態に応じて大きく変動します。

孤独死の特殊清掃にかかる費用は?

孤独死現場の清掃には、特殊清掃費用に加えて原状回復費用や残置物の処理費用が含まれるのが一般的です。

孤独死の特殊清掃費用の平均金額

「第5回孤独死現状レポート(一般社団法人日本少額短期保険協会)」によると、孤独死の原状回復費用は平均で約38万円、残置物の処理費用は約22万円とされています。このデータをもとにすると、合計で60万円前後が平均金額と考えられます。

ただし、あくまで平均的な金額であり、現場の状況によってはこれよりも安く済むこともあれば、大幅に高くなるケースもあります。

孤独死の特殊清掃は、間取りや汚染の範囲、遺体発見までの期間などが費用に大きく影響するため、実際の清掃前には専門業者による見積もりを取ることが重要です。

参考:第5回孤独死現状レポート(一般社団法人日本少額短期保険協会)

【作業内容別】孤独死の特殊清掃にかかる費用相場

孤独死の現場では、遺体の腐敗によって血液や体液が広がっていることが多く、清掃する場所に応じた作業が必要となります。

以下は、主な作業内容別の費用相場です。

作業内容 費用相場
床上の血液・体液の除去 30,000~100,000円
浴室の血液・体液の除去 50,000~100,000円
基本の消臭・除菌 10,000~30,000円
オゾン脱臭 30,000~50,000円
汚染物の撤去 10,000~20,000円
害虫駆除 10,000~15,000円

体液や死臭が壁や床に染み込んでいる場合は、上記のような基本的な特殊清掃に加えて、壁紙や床材をはがすなどの内装工事が必要です。

死臭が強く残っている場合、1回の「オゾン脱臭」では完全に脱臭できないケースもあります。オゾン脱臭を複数回繰り返す場合は、上記料金×回数の費用が必要です。

このように、状況に応じて作業内容やかかる期間が変わり、それによって費用が大きく跳ね上がる可能性がある点に注意が必要です。

【間取り別】孤独死の特殊清掃にかかる費用相場

特殊清掃の費用相場を間取り別に表示すると以下の表のようになります。表を見てわかる通り、費用相場には大きな幅があります。

間取り 費用相場
1K・1R 50,000~300,000円
1DK・2DK 100,000~400,000円
1LDK・2LDK 150,000~500,000円
3DK~ 200,000~600,000円

部屋数が多ければそれだけ清掃・消毒・脱臭の範囲が広がり、費用も高くなる傾向がありますが、間取りはあくまで参考であり、実際にはどんな作業が必要なのかが重要です。

たとえば、1K・1Rのワンルームであっても、遺体の腐敗が進行して体液が床に染み込んでいた場合は床材を剥がさなければなりません。また、3DK以上の広い間取りでも、発見が早く汚損箇所が少なければ、通常の遺品整理と変わらない作業で住むこともあります。

実際の金額は、現場調査によって見積もりが決定されます。孤独死の状況は千差万別のため、まずは専門業者に相談することをおすすめします。

孤独死の特殊清掃にかかる費用が高くなりやすいケース

特殊清掃の費用は、孤独死があった部屋の状態によって大きく変動しますが、特に以下のようなケースでは費用が高額になりやすい傾向があります。

  • 遺体が長く放置された場合
  • 建物の構造や間仕切りに体液が染みている場合
  • 遺体のあった部屋・建物が広い場合

各ケースの詳細について、順に確認していきましょう。

ケース①:遺体が長く放置された場合

孤独死が発生したことに誰も気づかず、数日から数週間、場合によっては1か月以上にわたって遺体が放置されると、腐敗が進み、体液は床の奥深くにまで染み込んでしまいます。また、夏場は腐敗の進行が早く、数日で強烈な臭いが建物中に広がってしまうことも少なくありません。

このようなケースでは、汚染・汚損箇所を解体し、複数回のオゾン脱臭が必要になります。結果として、清掃費用が相場より高額になることも珍しくありません。

この記事では、死後3ヶ月で発見された孤独死の特殊清掃事例を紹介しています。

ケース②:建物の構造や間仕切りに体液が染みている場合

トイレや浴室の出入口、ふすまの敷居の上、クローゼットなどで亡くなられた場合、建物の構造上取り除くのが困難な部分に体液が染み込んでしまいます。

死臭を脱臭するためには、全ての体液の痕を除去しなくてはなりませんが、簡単に撤去できない部分に体液が染みていると、高い工事費用がかかる可能性があります。

ケース③:遺体のあった部屋・建物が広い場合

清掃範囲が広ければ広いほど、作業時間も使用する薬剤の量も増えるため、当然ながら費用は高くなります。

特に、リビングや寝室などの生活空間が広く、そこに遺体があった場合は、玄関やキッチン、浴室まで臭気が拡散することもあります。

全体に死臭が充満すると、脱臭機を複数台導入し、数日間繰り返して稼働させる必要があります。施工期間が1週間以上に及ぶケースもあり費用が高額になります。

孤独死の特殊清掃にかかる費用は誰が払う?

孤独死の特殊清掃費用は誰が支払う?

孤独死の特殊清掃費用については、多くの方が「誰がその費用を支払うのか?」と疑問を抱くのではないでしょうか。実際のところ、誰が払うかは明確に決まっているわけではありません。

ここでは、主な支払い義務の所在について、確認していきましょう。

基本は法定相続人が払う

亡くなった方の財産や債務は、相続人が引き継ぐ(相続する)ことになります。財産には所有する不動産や賃貸物件の契約も含まれているため、第一に支払いの責任を負うのは法定相続人と考えるのが一般的です。

相続人が複数いるケースでは、相続人同士で話し合うことが大切ですが、法定相続分(民法で定められた、相続人が複数いる場合のそれぞれの相続割合)を参考にしてもいいでしょう。

ただし、賃貸で孤独死した人は親族関係が不明なケースもあり、実際には不動産会社が相続人を探し出すのに手間がかかることも少なくありません。

ケースも多く、また、相続人が相続放棄をした場合は、特殊清掃費用の支払い義務もありません。

連帯保証人が支払うケース

故人が賃貸物件に住んでいた場合、契約時に連帯保証人を立てているケースが多くあります。連帯保証には退去時の原状回復義務が含まれていることが多く、保証人は特殊清掃費用を支払う責任があると考えられます。

保証会社・保険会社が支払うケース

近年では、賃貸契約時に保証会社や保険会社と契約を結ぶケースも増えています。こうした契約がある場合、特殊清掃や原状回復費用の一部、あるいは全額を保険でカバーできることがあります。契約を確認出来たらすぐに保証会社や保険会社へ連絡しましょう。

ただし、契約内容によって補償範囲が異なり、「遺品整理費用は対象外」「清掃費用のみ補償」など細かい条件がつくこともあるため注意が必要です。

一部のケースでは大家が払うこともあり

相続人がおらず、連帯保証人や保証会社との契約もない場合、最終的に物件オーナー(大家)が特殊清掃や原状回復の費用を負担するケースもあります。また、孤独死のケースでは、相続人や連帯保証人の所在が不明だったり、連絡がつかないことも少なくありません。そのため、まずは関係者を探すところから始めなければならず、業者側にとっても時間と労力がかかる場面が多く見られます。

こうしたケースでは、貸主側がやむを得ず全額を負担するという例も存在します。特に近年は、高齢の単身者が増えていることもあり、不動産オーナーにとっては大きなリスク要因となっています。

まとめ

今回は、孤独死があった際に必要とされる特殊清掃について、具体的な作業内容や間取り別の費用相場を詳しく確認してきました。

孤独死があった部屋には、通常の清掃では対応できない汚れや臭気が残るため、専門的な「特殊清掃」が必要になります。費用は作業内容、遺体の発見までの期間、部屋の状況などによって大きく変動し、場合によっては数十万円を超えることもあります。

また、特殊清掃の費用は依頼する業者によっても異なるため、複数の業者からしっかりと見積もりを取り、内容や金額を比較することが大切です。信頼できる業者を選び、納得のいく形で対応を進めていきましょう。

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孤独死の遺品整理|作業事例

特殊清掃

特殊清掃 作業前の写真
特殊清掃 撤去後の写真

作業料金

165,000

作業内容
特殊清掃、遺品整理
作業内容
1k
作業内容
3名
作業日数
1日
住所
京都
作業項目
噴霧消毒、汚染箇所清掃、汚染箇所撤去

プラン内容

ワンルームの孤独死で管理会社さまより、遺品整理と汚れている部分の清掃をしてほしいとご依頼をいただきました。死後の発見が4日と比較的早く、臭いや腐敗、体液も少なかったこともあり、拭き取り後、噴霧消毒させていただいて作業終了です。

特殊清掃

特殊清掃 作業前の写真
特殊清掃 撤去後の写真

作業料金

230,000

作業内容
特殊清掃、遺品整理
間取り
2DK
作業人数
5名
作業日数
1日
住所
大阪
作業項目
遺品整理、噴霧消毒、汚染箇所清掃、汚染箇所撤去

プラン内容

ご遺族の方から孤独死の特殊清掃のご依頼です。机にもたれるような格好で発見され、正座の状態だったそうです。大切にされていたと思われるフィギアが沢山飾られており、丁寧に整理させていただたきました。体液が染みついた畳は全て撤去し、噴霧消毒を行って作業終了です。

特殊清掃

特殊清掃 作業前の写真
特殊清掃 撤去後の写真

作業料金

220,000

作業内容
特殊清掃、遺品整理
間取り
3K
作業人数
5名
作業日数
1日
住所
京都
作業項目
遺品整理、噴霧消毒、汚染箇所清掃、汚染箇所撤去

プラン内容

親族から孤独死の特殊清掃のご依頼です。ベットの上でお亡くなられたようで臭いがある状態でした。しかし、布団やベッドを運び出して片付けていくうちに臭いはやわらぎ、作業後に噴霧消毒させていただきました。作業中に出てきたお写真など思い入れのあるご遺品はご親族さまにお渡しさせていただきました。

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