Column

現代社会の新たな問題・セルフネグレクトの原因を探る

セルフネグレクトとは

 

 

ネグレクトと言うと子供の虐待をイメージされる方が多いと思いますが、近年の高齢社会においてはセルフネグレクトという言葉が注目されています。

セルフネグレクトは、成人が通常の生活を維持するために必要な行為をする意欲や能力を失くしてしまい、自身の健康や安全を損なうことを指しています。

 

 

私たちは通常の生活を維持するためには、衣食住すべてにおいて管理することが必要です。

これらをすべて意欲をなくし放棄してしまうことによって、衛生面が非常に悪くなり、まともな食事もとらなければ栄養面や健康にも大きな問題が生じてきます。

 

 

これにより、結果的に孤独死を迎えてしまう方も少なくありません。

 

 

実はこのセルフネグレクト、高齢者に多いイメージがあるかもしれませんが、実は成人した方なら若い世代にもそしてつい先日まで普通だった方が陥ってしまう誰でも起こり得ることなのです。

 

 

最近ニュースでも話題となっているゴミ屋敷問題、これこそまさにセルフネグレクトから起因している社会的問題です。

さらに孤独死の8割近くは、セルフネグレクトによるものだとも言われています。

 

 

つまり、セルフネグレクトはその人自身の問題だけでなく、周囲をも巻き込む恐ろしい症状かつ問題なのです。

 

 

 

 

 

セルフネグレクトの原因

 

 

 

 

 

 

セルフネグレクトの原因はいくつか挙げられます。

 

①人間関係

 

家族や友人、職場関連で裏切り行為があったなど周囲に誰も信頼できる人がいなくなってしまったなどのような人間関係による起因で孤立してしまい、コミュニティを断ち切ってしまうケースがあります。

これはまさにセルフネグレクトを起こす可能性が高いと言えるでしょう。

 

 

 

②病気や身体機能の低下

 

うつ病や認知症などの病になると料理、掃除、洗濯などの家事に関してうまく行うことができなくなりますし、加齢などで身体機能が低下するとそれこそ衣食住に関する家事が困難になります。

もちろんこのときに家族や介助してくれる人がいれば問題ないのですが、これを一気に1人で抱えている場合はセルフネグレクトを起こす可能性が非常に高まってしまいます。

 

 

 

③精神的ショックによるダメージ

 

大震災など大きな災害を経験した方、大切な唯一の家族やペットを失われた方などは精神的なダメージが大きくなり、自分への関心が非常に薄れてしまいます。

これにより必要最低限やらなければならない衣食住に関することも放棄してしまう可能性があるのです。

 

 

 

④経済力

 

私たちがある程度の生活をしていくためには経済力も必要です。

食事や日用品など最低限のお金がなければ生活の維持は困難になります。

生活保護など自ら支援を求めれば良いのでしょうが、それすら気力がない場合などは経済的な困難が継続し、セルフネグレクトのような状態に陥ってしまいます。

 

 

 

 

 

セルフネグレクトの対処方法とは

 

 

 

 

私たちはよく周りを見て、セルフネグレクトになってしまっている人が周囲にいないかまず目を配ることが大切です。

本人は気付くはずもないので、周りが気付いて対処することが必要になります。

 

 

セルフネグレクトは精神的な病でもあります。

そのため、本人に優しく助言するとは言え、本人の生活を正すように促すのはあまり良い効果が得られません。

セルフネグレクトを起こしている方は大概孤独と戦っている人です。

話し相手もいなければ理解者もいません。

 

 

そのため、少しでも相手の話を聞いて理解してあげる姿勢を示すと良いでしょう。

これにより少しずつ心を開き、絶望感なども多少緩和してくることでしょう。

 

 

また、どうしてこのようになったのか根本的な原因をやんわりと聞き、理解してあげるのも良いです。

もちろんこれは個人的に行うだけでなく、周囲と協力しながら声かけをしていくことが最良の方法です。

周囲とも相談しながら声かけを行うことで本人の心の扉を徐々に開いていくと良いでしょう。

 

 

 

また、個人的なやりとりだけでなく、必ず第一に地域包括センターという市町村に設置された地域住民の保険や福祉などを総合的に扱う機関に頼ることもベストです。

セルフネグレクトの対応についても相談、対応ができるので、活用すると良いでしょう。

セルフネグレクトは前述のように最悪の場合は孤独死という問題も起こり得ることになります。