ゴミ屋敷対策条例と行政代執行について

地域が抱えるゴミ屋敷問題

 

 

近年、全国各地でゴミ屋敷が問題化しています。

片付けられなくなった若い社会人から、認知症に罹患した方やセルフネグレクト状態になったシニアまで、世代も幅広く男女を問わず、起こり得る問題です。

 

 

そして、もう1つ悩まされるのが、ゴミ屋敷となった家主は片付けて欲しいといった地域の方の声や片付けなさいといった自治体の指導などに従おうとしないことです。

なぜか、片付けろということで怒り出したり、かえってゴミを溜め込んだり、ゴミを近所の方に投げて来るケースさえあります。

 

 

自分では片付けられなくなった状態で、地域の方が片付けてという声掛けでキッカケづくりをしてあげているというのに、残念ながら、そのメッセージは伝わりません。

ゴミ屋敷となったうえ、片付けようとせず、むしろゴミを集めてくるような方は特殊な心理状態にあることや独特な考え方の持ち主でもあるということが最近分かってきました。

そのため、何を言ってものれんに腕押しで、片付けるのを手伝ってあげるといった優しい言葉さえ聞き入れてはもらえません。

 

 

 

 

 

増大するゴミ屋敷への地域の対策

 

 

 

現時点の法令上は自分の家のゴミを片付けないからといって逮捕したり、罰金を科したり、片付けろと命令を下すような法令はありません。

 

 

そこで、こうしたゴミ屋敷問題を解決するには各自治体で条例を定めるなどして対処しなくてはならない状態です。

そのため、ゴミ屋敷問題が深刻化している自治体を中心に、ゴミ屋敷対策条例といった内容の条例が議会で制定される運びとなっています。

 

 

条例の詳しい内容は地域ごとに異なりますが、おおむねの内容は次のようなものです。

 

 

条例の目的はゴミなどの堆積による不衛生で不良な生活環境の解消と再発を防止することによって、本人の生活や個人の尊厳の確立を支援し、地域の衛生環境や快適で安心の生活を確保することなどとなっています。

条例においては、どのような状態がゴミ屋敷と定義されるのかについても制定されています。

たとえば、ゴミなどが家屋の内外に積まれることで害虫やネズミが飛び交っている、周囲に影響を及ぼすような悪臭が発生している、火災の発生や物の崩落のおそれが生じているなどによって、本人や近隣住民の方の生活環境が損なわれている状態といった内容です。

 

 

もっとも、ゴミ屋敷化させている人物を一方的に責め立てることや強制的に片付けさせようとするものではありません。

まずは、本人がそのような状態に陥り、片付けられなくなった理由に寄り添い、本人の状態をよく考えて福祉的支援を行うというのが、一般的でしょう。

条例の基本的なスタンスとしては、ゴミはゴミ屋敷化させた本人が自らの責任と費用、労力で片付けることを求めています

 

 

ですが、高齢者などに起こりやすい認知症や身体機能の低下、生活意欲の喪失などで身の回りのことをできなくなってゴミを溜め込んでしまうといったセルフネグレクトのケースや社会的な接触や交流が断たれていることで人の意見に耳を傾けられなくなっているケースも少なくありません。

 

 

こで、そうした事情のある方に対して、ゴミを片付けることだけを命じるのではなく、生活上の課題の解決を目指して、自治体や福祉団体、地域住民などが連携してサポートをすることや再びゴミを溜め込まないように見守りを行うなど、本人に寄り添う支援を目指すことも掲げています。

 

 

 

代執行は最後の手段

 

 

では、ゴミ対策条例を定めることで、どのような措置を自治体が想定しているのか見ていきましょう。

 

 

まずは、ゴミ屋敷化しているといった地域住民らの通報や地域を巡回する市の職員らの発見を通じて、調査が始まります。

ゴミの堆積状況や建物の使用・管理状況、所有関係、賃貸物件なのかといった調査、ゴミを溜め込んだ人の親族関係や福祉サービスの利用状況などを調査します。

 

 

なお、この段階では強制的な措置はとれず、ゴミの堆積状況の調査にあたり、家屋内に立ち入るには本人の同意が原則として必要です。

調査によって本人の状況や支援者がいるのかなどが確認された段階で、福祉的支援を行う流れになります。

自治体の保健師やケースワーカーなどの訪問による支援、情報提供による支援などが実施されるわけです。

 

 

さらにゴミを片付けることには同意したものの、身体能力の低下や病気などによる体力の低下で本人が片付けられないといった場合には、自治体によるゴミの排出支援として、ゴミの片付けをサポートします。

 

 

このような福祉的支援を講じようとしても拒絶し、再三にわたる働きかけに応じない場合には指導・勧告・命令・公表・代執行といった措置が実施されることになるのです。

 

 

この点、代執行というのは、本人の同意がなくても、自治体が代替してゴミ屋敷の片付けを執行できるという強力な手段です。

そのため、代執行はほかの手段をもってしても、ゴミ屋敷の解消が困難であり、かつゴミ屋敷をそのまま放置することが著しく公益に反すると認められるときに限られます。

 

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